音とか、画とか、、的な。

音楽の事とかいろいろ。。

The Black Parade ①

音楽作品を聴き手に提供するメインの媒体の一つ、CDアルバム。

 

ベストアルバムやらコンピレーションアルバムやらカバーアルバムやら、色々種類はありますが、個人的に大好きなアルバムの種類があります。

 

コンセプトアルバムと呼ばれるアルバムの形態です。

 

簡単に説明するとアルバムに入っている1曲1曲が繋がっていて、それはとあるテーマについてであったり、一つのアルバムの中で物語があったり。。まるで小説を聴いているような不思議な感覚で音楽を楽しむ事が出来ます。音以外にもCDジャケットやブックレット等も世界観が重視されていて一つのアート作品とも言えます。クリエイティブで作者の思想、世界観が反映されていて、聴き手もイマジネーションを刺激され面白いです。作者がしっかり物語を明確に示してくれる作品もありますが、聴き手の想像に委ねる事も多く勝手に妄想しながら聴くのも楽しいです。

 

ベストアルバムと言った類のアルバムとは正反対のポジションですかね。

 

前置きが長くなりましたが、今回はコンセプトアルバムの名盤、

My Chemical RomanceのThe Black Paradeを(あくまで個人的に)紐解いていきます。今年の冬でリリースされて10年になりますし(´▽`)

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いや~もう10年前ですか。。当時は高校生でMDに入れてひたすら聴いてました。

 

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My Chemical Romance(通称マイケミ

ダークでゴスチックな雰囲気。世界中のロックキッズを虜にしました。

しかし何と言ってもソングライティングの良さ!メロディーが非常に聴きやすく、良い悪い別にして大衆向けのバンドだと思います。

 今回の紹介するThe Black Paradeはthe Patient(患者)と言う名の主人公を通して『死』をテーマにした全13曲で構成されるアルバムです。日本語版はプラス、シークレットトラックアリ!

 

1.The End

本作記念すべき一曲目は『ピッピッピッ…』と心電図の音と人工呼吸器(?)の音から始まります。ゆったりとしたミドルナンバーでこのアルバムのイントロダクション。

歌詞から推測すると、恐らく病室での一コマ。まだこの時点で主人公は生きています。そして年齢は若く、恋人も居るみたいです。何より、自分は死ぬんだと言う事を理解していて、『死にたくない!無理!救ってくれ!』と生への執着、未練が感じ取れますが…

 

 2.Dead!

イントロダクションから続く、2曲目。イントロでギターが元気よく掻き鳴らしていますが、同時に心電図の音が『ピーー』っと鳴っています。つまりタイトル通り、主人公はこの曲で死を迎えます。

この曲の解釈が難しく、色々考えましたが、主人公と恋人が部分部分で変わりながら話し手となり、主人公の死についてお互いの事を書いている感じですかね。Cメロの部分は医者のセリフでしょうか?しかし曲調は、ハネッハネのシャッフルビート。アップテンポで非常にノリやすく、LaLaLaの大合唱まであります。死と言う思いテーマですが卓越したメロディセンスで極上のロックナンバーに仕上がっています。

 

 

 3.This Is How I Disappear

前の曲で死を迎え、幽霊になった主人公が恋人へ問いかけています。

非常にエモい一曲。イントロのドラムは綺麗に纏まってるなぁと思うし、ライドの使い方も良い感じです。

 

 4.The Sharpest Lives

生前の思い出を回想してる1曲。ロミオとジュリエットに例えている所など凄い好きです。このアルバムの前の作品に収録されている、To The Endと言う曲もそうですが、マイケミのボーカル、ジェラルドの囁き声が凄く良い。アウトロでギターがツマミを絞るように低くこもった音になるのも良い表現だと思う。回想終了的な。

 

 

5.Welcome to the Black Parade

 このコンセプトアルバムのアンセム。心臓部分です。死を迎える時のイメージはどこから生まれてくるのでしょう。主人公は、その死のイメージを幼い頃、父とマーチングバンドに行った際に見た光景、そして『いつかブラックパレードが迎えに来る。』と言った父の一言で形成され、そして実際に主人公はそのイメージを通して死を、自分の人生を振り返る旅に出ます。

ピアノから始まる静かなイントロ。マーチング風のドラム、メロディアスなギター。

そして激しくバンドサウンドへ。このマーチング部分があるからこそ、この曲を単なるキラーチューンに留める事無く、オリジナリティ溢れる師玉の一曲まで地位を挙げた要因だと思います。

クイーンの「ボヘミアンラプソディ」に影響されてると言う声をよく聞きますが、納得です。ギターソロとか正にブライアン・メイです。

ドラムも凄く良い。サビ前のフィルインが16分連打とかでは無くメロディとリンクしたフィルで聴いてて気持ちいい。

最後は転調し、上げる所まで上げ大団円を迎える素晴らしい構成。 マイケミで1番有名な曲と言ってもいいでしょう。


My Chemical Romance - "Welcome to the Black Parade"

 

長くなったので、一度ここで切ります('Д')

締めの一曲

My Chemical RomanceIt's Not A Fashion Statement, It's A Deathwish