音とか、画とか、、的な。

音楽の事とかいろいろ。。

何故ノルウェイの森はノルウェーの森なのか?

お題「好きな作家」

 

好きな作家でふと頭に思ったのは村上春樹

かといって全て読むような熱量はないし、深く語れるほどの見解も持ち合わせていないけど。。

 

元々本を読むような人間では無かったけど

 

高校生の頃、友人に熱狂的なハルキストが居た。

海辺のカフカと言う作品で主人公が聴いていたからと言う理由でレディオヘッドマニアでもあった。

彼とは良くKid Aとアムニージアックどちらが上出来か討論していた(笑

 

 

お勧めされて読んだのはド定番のノルウェイの森

通学の電車の中でブックカバーもつけずに真っ赤な表紙を周りに飛ばしまくりながら

読んでいた。 今思えば中々痛い子である。言ったらド下ネタ満載だし

 

村上春樹の世界観、と言うよりそもそも小説を読む と言う行為自体が初めてだったので謎の高揚感からか

『俺、今、村上春樹読んでるんだぜ』的な事を周囲にアピールしたかったのだろう。

 

しかし読んでる間は電車、教室、自分の部屋であろうと小説の世界に引きずり込まれた。

 

正直、めちゃくちゃ面白かった!!と言う気持ちは生まれなかった。

ただただ、謎の安心感は生まれた。

『僕』に共感したのか、『直子』に共感したのか、『緑』に共感したのか、、それも分からない。

単純に物語に対して自分もある種登場人物の一人である様な感覚になり

文字から零れ落ちる空気感を共有し、落ち着いていたのかもしれない。

 

主人公が緑の部屋のベランダから、遠くの火事をぼんやり眺めている…

と言うなんてことないワンシーンがあるのだが、いまだにそのシーンは好きで覚えている。

実体験として女の子と遠くの火事を見ながら

『火がこっちに回って来たらどうする?』

『一緒に死んでくれる?』

 

↑だいぶやり取り端折ってます(笑

 

なんて経験無いけど、このシーンの空気感をきっとリアルで感じた事があり

それがとても居心地の良いものだったのだろう。その気持ちがリンクして

今でも印象の強い場面として心に残っている。

 

「100パーセントの恋愛小説です」

 

上記はこの小説のキャッチコピー。

個人的には人間の恋愛以上のレンジの広さがこの小説はあると思うけど。

まぁ村上春樹さん本人が付けたとの事だからそうなのだろう。

 

結局自分がノルウェイの森から得た物は分からない。

ただ心の中で彼ら、彼女は存在したし、今もどこかにいるんではないだろうかと言う錯覚を覚えるのが心地よい。

当方、音楽ブログなので触れない訳にはいかないですがこの小説のタイトルはビートルズの曲から取ったもので、現に物語は主人公が飛行機の中で流れて来たこの曲を聴いて

過去を思い出しひどく混乱する、、と言う所から始まります。この過去の回想がこの話の軸なんです。


【ノルウェイの森】ビートルズ  The Beatles - Norwegian Wood (This Bird Has Flown)

 

6/8拍子だと思いますが、要は3拍子のパルスで構成され印象的なシタールの音色。

心の置き場所が分からず迷宮を彷徨い続けるイメージはエレキと4拍子じゃ表せないでしょう。